LAOS / CHAMPASAK
隕石の跡が眠るかもしれない高原で、コーヒーが育つ。
79万年前、空から落ちてきたものの跡かもしれない台地。その上に、ラオスのコーヒーの多くを育てる高原があります。
産地 ·
ラオスの南部、Champasak県の東に、Bolaven高原と呼ばれる台地が広がっています。標高はおよそ1,000〜1,350メートル。その中心にある町が、Paksongです。ラオスのコーヒーの多くは、この高原で育てられています。
この台地の地下には、遠い宇宙からの訪問者の跡が眠っているかもしれません。およそ79万年前、巨大な隕石が地球に衝突しました。そのとき飛び散ったガラスの粒は、東南アジアからオーストラリアにかけての広い範囲で見つかっています。2020年に発表された研究は、その衝突の跡が、Bolaven高原の溶岩の下に埋もれていると推定しました。重力の測定からは、差し渡し13〜17キロほどのクレーターの存在がうかがえるといいます。
ただし、これはまだ確かめられた事実ではありません。決着をつけるには、地下を掘って調べる必要があるとされています。それでも、もしそうなら、衝突のあとに流れ出た溶岩が跡を覆い、その上で今日もコーヒーが育っていることになります。なかなか壮大な話です。
この高原の魅力は、地質の話だけではありません。火山がつくった玄武岩の大地に、雨がよく降り、まわりの低地より涼しい。Arabicaを育てるのに向いた条件が、そろっています。
コーヒーの歴史も古く、フランスの統治下にあった20世紀の初め、1915年ごろに最初の木が植えられたとされます。いまはArabicaとRobustaの両方が育てられていて、ラオス全体で見ると、量が多いのはRobustaです。小さな家族の畑から大きな農園まで、さまざまな生産者がこの高原を支えています。
同じ高原のコーヒーの町でも、ベトナムのDa Latが観光の町としても知られるのに対し、Paksongは、畑の広がる農業の町です。
79万年前の衝突から、いまの一杯まで。Paksongのコーヒーには、地球の長い時間と、そこで暮らす人々の営みが重なっています。
この高原から届くロット
EAST COMMON COFFEEでは、Paksongの標高1,200〜1,300mで育ったTypica(Fully Washed)を準備しています。価格と販売開始の時期は、確定しだい掲載します。
NEWCROP 16
Typica Paksong
- ORIGIN
- Paksong, Champasak(ラオス)
- VARIETIES
- Typica
- ALTITUDE
- 1,200〜1,300m
- PRODUCER
- —
- PROCESS
- Fully Washed
- FLAVOR NOTES
- グリーンアップル / レモングラス / 緑茶
参考にした資料
- Sieh ほか「Australasian impact crater buried under the Bolaven volcanic field, Southern Laos」(PNAS、2020)
- Phys.org「Evidence suggests ancient impact crater buried under Bolaven volcanic field」(2020)
- Wikipedia「Bolaven Plateau」(標高・コーヒーの始まり)
- Wikipedia「Coffee production in Laos」(1915年ごろ・Arabica と Robusta の量)
標高・降水量は地理的表示の資料にある一帯の値で、畑ごとに異なります。挿絵は景色の雰囲気を描いたもので、特定の農園を写したものではありません。