ストーリー
塩で、Robustaの発酵をととのえる。Nam Banの標高1,080mで、生産者のBui Canhさんが仕上げるロットです。チェリーから搾った果汁(Mosto)を加えて72時間、空気を断って発酵させ、そこに塩を使う工夫を重ねています。私たちはBuiさんから直接仕入れています。
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なぜ塩なのか
発酵は、チェリーの果肉や果汁に含まれる糖を、酵母や細菌が分解していく過程です。時間をかけるほど香りは複雑になりますが、行き過ぎれば酸っぱさや雑味に変わります。漬物やみそと同じように、塩には微生物の働きをゆるやかにする性質があります。長い発酵を、狙ったところで保つための手綱です。
Buiさんは、塩を使った発酵をRobustaの精製の柱にしてきた生産者です。このロットは、その塩の発酵を、72時間の嫌気発酵と果汁の還元に組み合わせたものです。塩の割合はいま確認しています。
Mostoと嫌気発酵
Mostoは、ワイン造りで搾ったブドウの果汁を指す言葉です。コーヒーでは、チェリーから搾った果汁を豆に戻して発酵させる手法をこう呼びます(くわしくはMosto Natural)。
嫌気発酵は、密閉したタンクで酸素を断って発酵させる方法です。空気に触れさせないことで、発酵の進み方を管理しやすくなります(くわしくはAnaerobic)。このロットでは、それを72時間続けます。
味わい
生産者の説明では、トロピカルフルーツ、赤いプラム、ワインを思わせる酸味。苦味とボディの強さで語られることの多いRobustaから、果実の香りを引き出そうとするロットです。
個性のある味を、試験的な少量ではなく、まとまった量でつくることを目指しています。
Nam Banという土地
Nam Banは、Lam Dong省Lam Ha地区の町で、高原の都市Da Latから西へ十数キロのところにあります。一帯には玄武岩が風化した赤い土が広がり、畑の標高はおおむね800〜1,000m。昼と夜の気温差が大きい、涼しい高原です。Buiさんの農園は、それより少し高い1,080mにあります。
ベトナムは世界最大のRobustaの産地で、Lam Dong省はその中心地のひとつです。量の産地として知られてきたこの土地で、近年は品質を競う品評会が開かれ、Robustaの味の可能性を探る生産者が現れています。Buiさんも、その一人です。
生産者のBui Canhさん
Bui Canhさんは元バリスタ。2021年に小さな焙煎所から始め、いまはNam Banに自身の農園と精製所を持っています。自身の畑のほか、近隣の20を超える農家と組み、完熟したチェリーを買い取って、自身の精製所で仕上げています。チェリーの選別から精製、品質の確認までを、Buiさんのところで一貫して行います。
塩を使った発酵は、Buiさんが力を入れてきた手法です。Natural Anaerobicに塩を組み合わせた別のロットでは、発酵36時間・塩分2%という工程を公開し、2026年のVietnam Amazing CupでRobusta部門のTop3(85.88点)に入りました。
このロットについて
価格は確定しだい掲載します。私たち自身のカッピングの結果も、届きしだいこのページに書き足します。

