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コーヒーの分類 — 種・品種・産地の三段階で考える

2026-07-01

コーヒーを選ぶとき、私たちは「Arabica」「Geisha」「Washed」といった言葉に出会います。これらは並列の情報のように見えますが、実際には異なる階層に属しています。三段階に分けて考えると、目の前の一杯がどこから来たのかがはっきりと見えてきます。

Three levels

一杯のコーヒーを、三つの階層で読む

  1. 種Species

    植物としての分類。骨格を決める

  2. 品種Variety

    同じ種の中の系統。個性の方向を決める

  3. 産地と精製Origin & Process

    育った土地と、収穫後の処理。最後の表情を決める

色の付いた札は一つの例(ArabicaのGeishaを、パナマとエチオピアでそれぞれ別の精製にした場合)。同じ品種でも、三つ目の階層で別の飲みものになります。

第一段階 — 種(Species)

植物学上の分類です。コーヒーノキ属(Coffea)には百数十の種が確認されていますが、商業的に流通しているのは実質的に三つ。Arabica(Coffea arabica)、Canephora(Coffea canephora、一般にRobustaと呼ばれる)、そしてLiberica(Coffea liberica)です。

世界の生産量はおおよそArabicaが六割、Canephoraが四割弱。Libericaは全体の一パーセントにも満たない希少な存在です。この三種は染色体の数からして異なり、味も、育つ標高も、病害への強さも別物です。まずここが最も大きな分岐点になります。

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世界の生産量に占める割合

おおよその目安です。年ごとの収穫や、統計の取り方によって変わります。

Compare

三つの種を並べる

染色体

44本・四倍体

受粉
自家受粉
育つ標高
1,000m以上の涼しい高地
カフェイン
約1.2%
生産量
約6割
Canephora(Robusta)

染色体

22本・二倍体

受粉
他家受粉
育つ標高
海抜0〜800m程度の低地
カフェイン
約2.2〜2.7%
生産量
4割弱

染色体

22本・二倍体

受粉
—
育つ標高
低地
カフェイン
—
生産量
1%未満
値は目安です。「—」は、この記事で取り上げていない項目です。

第二段階 — 品種(Variety)

同じ種の中の、さらに細かい系統です。Typica、Bourbon、Geisha、Caturra、SL28、Pacamara——これらはすべてArabicaの中の品種名です。人間でいえば種が「ヒト」、品種が家系や血統にあたります。

品種は自然の突然変異から生まれたものもあれば、研究機関が意図的に交配して作り出したものもあります。収量、病害抵抗性、そして味。この三つのバランスをめぐって、百年以上にわたり世界中で選抜と交配が繰り返されてきました。現在Arabicaだけで数百の品種が存在します。

第三段階 — 産地と精製法

同じ品種でも、育つ土地の標高、土壌、降雨、そして収穫後にどう処理するかで、カップの中身は大きく変わります。エチオピアのGeishaとパナマのGeishaは同じ品種でも別の顔を持ちますし、同じ農園の同じ木から採れた実でも、WashedとNaturalでは別の飲みものになります。

この順序で読むと、味の理由がわかる

種が骨格を決め、品種が個性の方向を決め、産地と精製が最終的な表情を作る。この三段構えで理解すると、「なぜこのコーヒーはこういう味なのか」を自分の言葉で説明できるようになります。

私たちが商品ページで産地・標高・品種・精製をすべて開示しているのは、この三段階を追跡できるようにするためです。情報を並べること自体が目的ではなく、あなたが自分の好みの座標を見つけられるようにするための地図として置いています。

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